日常から少し離れ、自然の中でリフレッシュできるキャンプは人気の高いレジャーの1つです。
しかし、そんなキャンプでも「洗い物」が発生してしまいます。
せっかくキャンプを楽しんでいたのに、大量の洗い物を見てげんなりしてしまう人もいるでしょう。
そこで今回は、キャンプの洗い物を減らすための方法や楽にするためのコツ、洗い物を減らすのに便利なアイテムをご紹介します。
また、洗い物が少なくて済むおすすめのキャンプ飯もご紹介しているので、キャンプでの洗い物に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
■キャンプの洗い物を減らす方法
キャンプの時に面倒な洗い物を減らすためには、以下のポイントを取り入れてみてください。
・食材の下ごしらえはキャンプ前に済ませておく
キャンプ場に食材を持ち込み、バーベキューなどを楽しみたいという場合は、食材の下ごしらえをあらかじめ自宅で済ませておくと良いでしょう。
ジッパー付きの保存袋や保存容器に入れて持っていけば、わざわざ食材を洗ったり下茹でしたりする作業も減り、その分調理器具も汚さずに済みます。
また、ジッパー付き保存袋は使い終わったらそのまま捨ててしまうこともできるので、洗い物も増えません。
下ごしらえを現地で行うとその分のんびり過ごせる時間も減ってしまうことから、食材はなるべく自宅で下ごしらえをしておくと良いでしょう。
・使い捨ての食器・カトラリーを使う
大人数でキャンプをすると、いくら調理器具を減らしても大量の食器を使うため、洗い物も大変です。
もし洗い物を減らしたいのであれば、使い捨ての食器やカトラリーを持参すると良いでしょう。
紙皿やプラスチックのカトラリーは使い終わってからそのままゴミとして処分でき、洗い物も減ります。
紙皿やプラスチックのカトラリーは現在様々な種類も販売されており、デザインがおしゃれで可愛いものを選べば写真映えも良くなります。
・食事は手軽なもので済ませる
キャンプで手の込んだ料理を作ろうとすると、その分使う食器や調理器具なども増えるため、洗い物が増えてしまいます。
洗い物を減らして楽に過ごしたいのであれば、食事は手軽なもので済ませてしまうのもおすすめです。
例えば、1泊2日のキャンプに出掛けるなら、夜は豪華なバーベキューにして翌朝の食事は夜のバーベキューで余った食材を使ったホットサンドなどの軽食にしてみましょう。
軽食は手軽に調理ができるだけでなく、洗い物も少なくて済みます。
■洗い物を楽にするためのコツを伝授!
キャンプで洗い物を減らすことは可能ですが、ゼロにすることは難しいものです。
そこで、続いては洗い物を楽にするためのコツについてご紹介しましょう。
・洗い物の前にウェットティッシュで拭き取る
食器の汚れがひどい場合、いきなり洗い物をするよりも一度ウェットティッシュで汚れを拭き取ってから炊事場に持ち込むことで、食器を洗う手間が減ります。
ただし、洗い物が大量にあるとその分ウェットティッシュを使うことになるため、大量にある場合はウェットティッシュよりもスクレーパーを使った方が良いでしょう。
なお、ソロキャンプで使う食器が少なく、そこまで汚れが気にならない場合はウェットティッシュで拭き取るだけで済ませてしまい、きちんと洗うのは家に帰ってから行うという方法もあります。
・ドライネットを持ち込む
キャンプで洗い物を行う際に、洗い終わった食器をどこに置くかという問題が生じやすいです。
この問題を解決するのにおすすめなのが、ドライネットになります。
ドライネットは洗った食器類をネットの中に入れ、木などに吊るして水気を切ります。
ドライネットなら食器はどこにも触れることなく乾かせますし、虫が入り込む可能性も少ないです。
ドライネットにも様々な種類があり、たくさんの食器が乗るように段数が多かったり、大きめの鍋が入るように幅が大きかったりする場合もあります。
持っている食器や調理器具に合わせてドライネットを選んでみてください。
・パックシンクを活用する
パックシンクとは、水汲みや飲み物を冷やすために使うなど、使用用途が幅広い折り畳みバケツです。
パックシンクがあれば使い終わった食器や調理器具を中に入れておき、そのまま炊事場まで持ち込むことも可能です。
・つけ置き用洗剤を使う
パックシンクで食器をつけ置きする際には、つけ置き用の洗剤も活用するのがおすすめです。
汚れた食器に吹きかけてからつけ置きすると汚れを分解してくれるため、洗う時に落としやすくなり短時間で済みます。
つけ置き用の洗剤を使わない場合は、鍋やフライパンでお湯を沸かすことで冷えた油が浮き、焦げ付きなども落としやすくなるでしょう。
ただし、この方法だと最後に汚水をすべて捨てていかなくてはなりません。
キャンプ場によっては汚水を大量に流すのはNGとしている場合もあるため、事前に確認することが大切です。
■食器や調理器具を汚さない&洗い物を効率化させる便利アイテム
キャンプで食器や調理器具を極力汚さないために、以下の便利アイテムを活用するのもおすすめです。
ここでは各アイテムの使い方や特徴についてご紹介します。
・クッキングシート
クッキングシートは料理がくっつきにくく、耐熱性も高いシートです。
クッキングシートを調理器具に敷くことで、焦げ付きを抑えつつ汚れなしで使えます。
特にメスティンでご飯を炊く場合は、メスティンにクッキングシートを敷いておくことでご飯を炊いた時のこびりつきもなくなり、サッと水洗いするだけで綺麗になるでしょう。
水や油も通さないため、おかずを作る際にもクッキングシートが活躍します。
・ラップ・アルミホイル
クッキングシートは調理器具に活用しますが、食器に使うのであればラップがおすすめです。
ラップは食器の形状に問わず使えて、ラップの上に料理を乗せればお皿に汚れも付きません。
また、バーベキューコンロを使用する場合には、アウトドア用のアルミホイルまたはアルミトレーを敷いておけば、食材から流れ出た油でコンロが汚れずに済みます。
食器などよりもバーベキューコンロの片付けに手間取ってしまうケースは多いため、バーベキューコンロを活用する際にはアウトドア用のアルミホイルやアルミトレーを活用してみましょう。
・フライパン用ホイルシート
フライパン用ホイルシートは、クッキングシートのように表面にシリコン樹脂加工が施されたアルミホイルです。
一般的なアルミホイルも耐熱性があるためフライパンなどに使用できますが、食材を入れて加熱するとくっついてしまう可能性が高いです。
フライパン用ホイルシートなら油を使わなくても食材がくっつくことはありません。
ただし、樹脂加工が施されていることでアルミホイルとは違い、耐熱性に若干弱い側面も持ち合わせています。
フライパン用ホイルシートを使う時は極端な強火で加熱するのは控え、弱火~中火ほどの加熱で調理していきましょう。
・耐熱性ポリ袋
耐熱性のポリ袋があると食材を分けておくことはもちろん、調理する際にも活用できます。
一般的なポリ袋だと耐熱温度は80~100℃なのに対して、耐熱性の高いポリ袋だと耐熱温度120℃まで耐えられます。
そのため、ポリ袋を使って湯煎にかけたり、ご飯を入れてそのまま炊いたりすることも可能です。
活用の仕方は幅広いので、耐熱性ポリ袋を持っていくと便利でしょう。
・まな板シート
まな板シートとは、まな板の上に被せることで食材の色やニオイ移りを防げるアイテムです。
まな板シートがあることで肉類や魚類を切りたい場合でも衛生的に取り扱うことができ、また切った食材をシートから流し入れることもできるので、手軽にフライパンや鍋などに移動できます。
使い終わったらシートは捨て、まな板も洗っておくべきですが、汚れ自体はついていないため汚れが落ちにくいという心配もありません。
・牛乳パック
飲み終わった牛乳パックをキャンプでの食事に活用することも可能です。
折り方によってはスプーンや食器として代用できたり、まな板シートの代わりとして使えたりします。
スクレーパーのようにして焦げ付きなどを落とすこともできます。
・ウォータージャグ
キャンプ場では場所によって炊事場まで距離が離れているケースもあります。
炊事場まで距離が離れていると気軽に洗い物も行えません。
そんな時はウォータージャグを活用してみましょう。
ウォータージャグがあればサッと汚れを落としたい時にも便利です。
洗い物以外にも調理水・飲料水としても利用できます。
・油吸収パッド
油吸収パッドが冷めた油をしっかりと吸収してくれるアイテムです。
キャンプ場では、炊事場のシンクに直接使い終わった油を流し込むことをNGにしているところもあります。
そのため、揚げ物など油をたくさん使う料理がしたい場合には、必ず油吸収パッドも持参するようにしましょう。
なお、油吸収パッドを使って油を染み込ませたら、キッチンペーパーなどで内側をサッと拭き取ることで別の調理にそのまま使うことも可能です。
・ドライバッグ
ドライバッグとは、防水機能が備わったバッグを指します。
水辺でのアクティビティや雨の日に持っていけば、中身を濡らさずに済みます。
また、逆に濡れたものを入れて他の荷物が濡れないようにすることも可能です。
キャンプ場での洗い物が面倒な場合は、自宅にすべて持ち帰ってから洗い物を行うのも1つの方法です。
しかし、汚れた食器を持ち帰ろうとすると、車に積み込んだ際に液体漏れやニオイ漏れが起きてしまう可能性もあります。
これを防ぐのに便利なのがドライバッグです。
汚れた食器や鍋類などをビニール袋に入れ、ドライバッグの中に収納しておけば液体漏れなどを起こす心配もありません。
・アルカリ電解水、アルコール除菌スプレー
使い終わった食器や調理器具にアルカリ電解水をかけておけば、炊事場での洗い物をする時間も短縮できます。
中性洗剤を使用する量が減るのもポイントです。
アルカリ電解水は元々水で作られていることから、キャンプ場でも安心して利用できます。
■洗い物が少ない!おすすめキャンプ飯
洗い物を少なくするなら、作る料理にも目を向けてみましょう。
ここでは、調理する際に洗い物が少ない、おすすめのキャンプ飯をご紹介します。
・きゅうりの1本漬け
前菜やおやつ感覚で楽しめるきゅうりの1本漬けは、ほとんどの作業を自宅で済ませられるため、キャンプ場での洗い物はゼロにできます。
味が染み込みやすいようにピーラーなどで間隔を空けて皮を剥いたら、塩を揉み込んで水分を出します。
水分が出たらキッチンペーパーで拭き取り、ジッパー付き保存袋に入れましょう。
あとは浅漬けの素を入れて2時間程度漬けておき、食べやすいように串に差せば完成です。
浅漬けの素がなくても、水・昆布・塩・砂糖・鷹の爪を入れて揉み込めば出来上がります。
・パエリア
一見難しそうに見えるパエリアですが、作り方は簡単で、なおかつワンパン(フライパンのみ)でできます。
自宅での下ごしらえとして、玉ねぎをみじん切りに、パプリカを千切りにしておきます。
キャンプ場ではフライパンでオリーブオイルを熱し、にんにくと玉ねぎを入れて炒めます。
玉ねぎをある程度炒めたらお米を入れ、透き通ってくるまで炒めましょう。
次にお米の分量に合わせて水を加え、さらにトマト缶とコンソメを加えて混ぜます。
シーフードミックスを乗せたら、そのまま混ぜずに中火で煮立つまで加熱しましょう。
煮立ったら弱火に調整し、ふたをして12分ほど加熱します。
その後パプリカを加えたら再びふたをして3分加熱し、火を止めて10分ほど蒸らしてください。
最後にふたを開けて強火で1分加熱すれば完成です。
・スペアリブの漬け焼き
スペアリブの漬け焼きも、下ごしらえさえ行っておけばキャンプ場では焼くだけで完成するため、洗い物を少なくできます。
まずは玉ねぎとショウガをすりおろしておき、スペアリブにフォークを使って穴を空けます。
ジッパー付き保存袋にスペアリブを入れたらすりおろした玉ねぎとショウガを加え、さらにはちみつ、しょうゆ、チリパウダー、塩コショウを加えて混ぜ合わせましょう。
保存は冷蔵庫で行い、常温に戻してからフライパンやグリルで焼けば完成です。
今回は、キャンプの洗い物を減らすための方法や便利アイテムなどをご紹介してきました。
せっかくのキャンプでも洗い物がたくさんあれば思ったよりリフレッシュできず、現実に引き戻された感覚になってしまうでしょう。
キャンプを思う存分楽しむためにも、今回ご紹介した方法や便利アイテムを活用して、洗い物を極力なくせるようにしてみてください。